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『ロビン』 鳥の視点@NZ鳥図鑑 #4

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名称: New Zealand Robin
和名: ニュージーランド・ロビン
ステータス:固有種(NZのみに生息)
生息地: NZ全土の成熟した森林地帯
撮影場所:Tiritiri Matangi Island, Ark in the park
食べもの: ミミズや幼虫などの小さな昆虫類と、地面に落ちた木の実など、多種多様
詳しく:ロビンと名は付いているが、イギリスの国鳥であるロビンとは完全に別種だ。ヨーロッパ地域の指す「ロビン」と、「NZロビン」は全く異なる。同じ名が付いてしまったのは、ヨーロッパからNZに来た初期入植者達が、母国のロビンと見た目の似ているところから名づけたから、らしい。まったく当の本人達からすれば、迷惑な話だ。
ニュージーランドには3種の亜種が生息し、「North Island NZ Robin」「South Island - 」「Chatham Island - 」に分かれる。中でも南島ダニーデンのはるか沖合にあるChatham Islandで独自に進化した個体群は、世界でもっとも個体数の少ない(つまり絶滅危惧種)鳥類の1つである。1979年に確認された個体数はなんと5羽だったという。現在は保護活動の甲斐あって、“絶滅”という崖っぷちから、200羽以上にまで回復している。
本島に生息する2種は黒っぽい灰色、Chatham Isのそれは真っ黒。そのため、Chatham Is Robinは別名Black Robinとも呼ばれる。

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ロビンは、森のお調子者だ。
森の中で近くを通ると必ず顔を出し、細長い足でスクッと立つその独特なスタイルで、
少しはなれた枝に停まってじっとこっちを見てくる。

じっと何かを待っているようだったら、足元の地面を足で少しかき回した後、一二歩下がってみて欲しい。彼らはきっと、目の前の地面に降りてきて、食べものをつつき始める。
こちらが一切動く様子を見せなければ、たとえ手の届きそうなくらい目の前であっても
餌をつつきにきてくれる。彼らが顔を出してきた理由は、縄張り意識もあるけれど、人間が歩いた後にできる僅かな地面の乱れを逃さず、そこで餌を探すためというわけだ。
彼らは好奇心旺盛な上、とっても賢いのだ。

また、地面に降りてきたロビンを注意深く観察していると、ときおり片足を震わせている姿を見ることができるだろう。その姿を例えるならば、ちょうど体育の授業中に立って整列させられている小学生たちが、前ならえの整列に飽き飽きして片足を斜めに出し、貧乏ゆすりをしている格好に非常によく似ている。
ロビンもまた背筋をぴんと張り、片足を若干斜め前に出して、貧乏ゆすりのように一定のリズムをとり始めるのだ。
もちろん暇すぎて貧乏ゆすりを始めているわけでは決して無い。彼らはなんと、地面を揺することで、驚いて飛び出してくる小さな昆虫を待っているのだ。
最初に見たとき、「なんて賢い!」と感動すらしてしまった。小さなロビンも、ちゃんと生きるための工夫を持っている。

そんなロビンは、たいていは人間の目線付近かそれ以下の低い空間で行動し、主に地面近くの木の枝に止まり、地面にいる小昆虫を捕らえて生活している。それゆえ、侵入者である哺乳類(ネズミ・イタチetc)には非常に脆く、今現在かなり数を減らしていることを知っておいて欲しい。彼らは賢いけれど、人間のもたらした突然の変化にはさすがにお手上げなのだ。
ニュージーランド本島では主に、南島はArthur’s pass, Eglinton Valley。北島ではTiritiri Matangi Island, Kapiti Island, Karori Wildlife sanctuary, ロトルア・タウポ湖周辺で見ることができる。お勧めは、俺自身もボランティアを何度もさせてもらったTiritiri Matangi Islandだ。ここはオークランドからほど近く、島に一泊すればかなりの確率で見ることができるだろう。また、オークランド市内から車で30分ほどの、西部にあるArk in the park (Waitakere range)でも、06年現在ロビンの回復活動を行っており、おそらく今後ロビン・スポットの一端に数えられるまでになるはずだ。

ロビンは縄張りを持つ性格ゆえ、人が近づくと特徴あるカン高い声でさえずりを始める。
ロビンを見つけに森へ入ったならば、最初は強く、そして徐々に弱くなるメロディーで「ピッピピピピ・・・」と、特徴ある囀りをきっと聞くことができるだろう。

賢く、愛らしいロビンを、ぜひ愛してやって欲しい。

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by Mr-chirujirou | 2006-10-12 19:09 | NZ - 鳥の視点@NZ鳥図鑑