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カテゴリ:NZ - 鳥の視点@NZ鳥図鑑( 9 )

動画で観る kea、takahe、stitchbird

※注:エキサイトブログの動画再生サービスは終了してしまったようです。また、機会があれば動画をUPしたいと思います。



NZbirdの動画UPしてみました。(こんな機能あったのかw)
お時間のある方はぜひ見てくださいな!かわいいよー。

タカへ(tiri島)
タカへ・ニュージーランド鳥図鑑#2をもう一度読む



スティッチバード(tiri島)
・・固有種&絶滅危惧種。いくつかの保護区にのみ生息。鳴き方から名前がきている。






あとあと!
you tubeで試しに「NZ bird」って入れてみたらびっくり!!!
100件もヒットした!
これから退屈せずに済みそうです(笑)


覚えてる方がどれだけいるか分からないけど笑
以前「鳥図鑑」のカテゴリで扱ったKEA(キーア)の紹介文の中で、
「非公式ながらキーアは世界一賢い動物なのだ」と書いたことがあったんだけど、
なんとyou tubeでそれらしき実験の映像を発見しました。
ほんんtっと、頭のいいこと。 みなさんも、ごらんあれ。
you tube [kea parrot]


それにしても、懐かしいなぁ。早く“帰国”したいです。
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by Mr-chirujirou | 2007-03-01 21:15 | NZ - 鳥の視点@NZ鳥図鑑

写真:ニュージーランドの鳥たち

ニュージーランドで撮りためた鳥たちの写真をアップロードしておきました。

みなさま楽しんでくださいね。

↓クリックするとスライドショー始まります。

ニュージーランドのとりたち
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by Mr-chirujirou | 2007-02-12 16:13 | NZ - 鳥の視点@NZ鳥図鑑

KIWI遭遇の仕方おしえます

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思うにこれほど国鳥に遭遇することが難しい国は、NZをおいて他にないんじゃないだろうか。国を挙げて凄まじいまでのキーウィの広報がされているにも関わらず、NZ人でさえも「一度も見たことが無い~」などという人がとても多いようだ(モツオラ島で会ったアダム談)。
ましてや高々1年たらずの滞在しか許されない日本人旅行者など、お目にかかる機会はめったに無いといっていい。しかしできることなら、せっかくNZに滞在するのなら、ギフトショップの人形でもなく動物園のキーウィハウスでもなく、彼らを野生の姿でみてみるべきじゃないだろうか。

さてさて、一般人でも立ち入れるキーウィ・スポットはいくつかある。
完全に野生として生きているキーウィを見るのは、南島のすぐ南に位置するスチュアート島が最も有名だろう。地球の歩き方にも「野生キーウィを見るならここ!」くらいの勢いで掲載されていて、知名度が抜群に高い。ただ、多くのガイドブックやパンフレットは「野生のキーウィはスチュアート島でしか見られない」というような書き方がされているが、これは全くの嘘だ。

前回紹介したNZの「メインランド・アイランド事業」、フェンスを使った事業は全部で6つあるわけだが、このうちのいくつかは、夜のキーウィスポットツアーを催しているところであればお目にかかるチャンスがある。ウェリントンはカロリ野生動物保護区でのキーウィ再繁殖成功が有名だ。
そして、沖合いのいくつかの島でも、キーウィの再繁殖がなされている。いくつかあると思うのだが、特にボランティアとしてモツオラ島(オークランドより少し北)に滞在すればほぼ確実にキーウィと遭遇できる(狭い植林地域に50羽のキーウィがひしめいているから)。
そしてこの記事で焦点を当てるのが、俺が何度も滞在したTiritiri Matangi島(オークランド)だ。この狭い島には100羽以上ものキーウィがいて、再繁殖地の中では最も有名で、また見れる確率も高い場所であるといえる。

ここからはさらに“Tiriでのキーウィ遭遇法”に焦点を絞ってみよう。
ボランティアとしてTIRI島に長期滞在していると毎晩のように周りで交わされる会話が、「何時くらいに、どこにいけば一番キーウィが見れるの?」という類のものだ。
「どこ」、と聞かれれば「どこでも」と答えるほか無いのが現状で、実際俺は、訪問者が滞在するバンクハウス真横でキーウィを見たこともある。どうしても、と言うのなら、島を突き抜けるように走るリッジ・トラックや、特に島中心部やkawerauの森がいいように思う。
「何時に」。これも人によって意見が分かれる。意見を大別すれば「日没直後派」、「深夜派」と言うところだろうが、俺は「何時でも派」だ。要は暗くなってしまえば何時だっていい。彼らは餌を探すのに必死だ。

さて、夜の森をライト片手に歩き回ればキーウィに会えると思ったのなら大間違い。彼らに会うにも、少々コツがいる。それをここで伝授しようというわけだ。
まず、何よりも重要なことは、「キーウィになりきること」!これに尽きる。
自分がキーウィになったつもりで森の中を歩いてみてほしい。彼らはジャリジャリ足元を言わせながら早足で歩いているだろうか。ライトを片手に歩いているだろうか。自分がキーウィだったら、どうやって、たいした歩行速度もなくライトもなく、縄張りへの侵入者を見つけるだろうか・・。

つまりまず第1に、『音を立てない/相手の立てる音を聞く』。足元の道路が砂利道ならば、一歩一歩丁寧に歩くべきだし、芝で覆われているのならある程度の速さで歩いてもいい。コツは、枯葉が地面に落ちる音が聞こえるくらいに足音の音量を制限することだ。これで、キーウィたちは逃げることなく、「自分の縄張りに何か来た!」とばかりに逆に寄ってくる。
そして次に、『ライトは使わない』。少しでも星が出ていればライトなしでも夜の森を歩くことは十分に可能だ。
そうやって歩いているうちに、近くの木々の間からガサッと小さな物音が聞こえる瞬間が来る。キーウィかもしれない! そう思った瞬間に、息を殺して全ての動きをとめてみてほしい。ここからは、我慢比べだ。もし相手がキーウィであるなら、1~2分こちらが動かなければ、「ガサッ・ガサッ・ガサッ(一泊置くようにゆーっくり、そして重々しく歩く足音)」と足音をたて、縄張りの侵入者は誰なのかキョロキョロと覗きにくる。ここまできたらもうやることは一つ!とにかく、動かない。そうすればキーウィは足元までくるはずだ。キーウィが帰ろうとしたら、そこではじめてライト(もちろん赤セロハン装着)をつかって姿を観察すればいいと思う。

TIRIにはキーウィはたくさんいる。そういう意味で、普通キーウィ遭遇の大きなヒントとなる彼らの鳴き声「(呼び笛を低く鳴らしたような)ィウィーーィウィー」は、ある程度歩く方向の便りにしてもいいけれど、そこまで重要度は高くないと思っている。だって、その鳴き声の主を無視したところで、残り約99匹は他の森を歩いているのだから、自分でここぞと決めたコースを歩いた方が楽しめるように思うのだ。ただし、すぐ近くで聞こえた場合は即座にそっちへ向かうべし、だ。

おっと忘れていた。何も夜の森で物音を立てるのはキーウィだけではない。その他の夜行性の動物を知っていれば、物音を聞いて「キーウィかも!」と無駄にハラハラすることもなくていい。
迷惑もの――その1、プケコ。
PUKEKOという鳥がたくさん島中で寝ているのだが、彼らは臆病で人が近づくと非常に警戒する。島中に響き渡る「ギャーーー!」という叫び声の主は間違いなくプケコだ(笑)。遠くから聞こえてくると笑えるが、隣の茂みでカサッと物音がしてこっちが「何かな!?」と思って息を殺しているその瞬間に、「ギャー!!」と叫びながら突然飛び立たれた日には、ホンキで数秒心臓が止まる。こればかりは対策がない。今となっては俺は物音の段階でプケコかキーウィかの判断はつくが、これには慣れが必要だ。
迷惑もの――その2、ブルーペンギン。
何でペンギン!?と思う無かれ、彼らは今夜のねぐらを探しに島の上まで登ってくる。世界最小のペンギンだけあって姿はかわいく、最初の1・2羽は嬉しいが、一晩に何羽も遭遇できるのでキーウィ探しをするこちらとしては、「もうペンギンはいいからキーウィにあわせてくれ!」という気分になるものだ。これも判別には慣れが必要だが、明らかにキーウィと違う行動をするので暗闇の中でも比較的判別は容易。具体的に言うと歩き方(ペンギンは高速でヨタヨタ走る)や、人間に背を向けるように逃げるしぐさだ(キーウィは人前を横切るように逃げる)。

さらに夜行性の動物ということでこの2種も加えておこう。
会えたらラッキー――その1、ツアタラ。
要はでっかいトカゲのことだが、なんと唯一の恐竜類の生き残りで生物学的にはものすごい貴重なトカゲ、つまりは生きた化石だ。このTIRIでも60匹以上が再繁殖に成功し今も生きている。夜行性だから夜動き回っているはずだが、俺自身1ヶ月もこの島にいて、たったの2回しか遭遇したことがない。こいつに会うのはキーウィ遭遇よりもステータスがあって、もし夜の散歩から帰って宿のみんなに「ツアタラ見たよ!」といえば、驚かれるに違いない。
会えたらラッキー――その2、ペトラル。
詳しくはgray-faced petrel。ミズナギドリのことで、(多分)夜行性。秋から冬にかけてTIRI島沿岸部の大きなポフツカワの木を拠点に活動をするようで、hobbsビーチからKawerauトラックを少し登った先にあるベンチあたりで、こちらが大きな音を立てると、興味をもって足元の地面に着陸してきてくれる。呼び方は、アーーと大きめの声を出しながら手で口を覆ったり離したりを繰り返す。あくび声のアと普段のアを交互に出す感じだ。上手くいけば、鳴きながら近くに着陸し、手が届くくらいの範囲まで歩いてよってくる。とてもかわいい。・・・・

最初はただ闇雲にライトをかざして森を歩き回っていただけだったが、今のやり方になってからはキーウィとの遭遇率はかなり高い。こうして俺自身、キーウィには何度も遭遇してきた。
何より他のヒトに体験してほしいのは、キーウィに会えたその瞬間だ。
この物音の主は間違いなくキーウィだ!キーウィに会えた!あの瞬間の嬉しさといったらない。その楽しみを少しでも誰かに体験してほしくて、この記事を作ってみた。
誰かがいつか、このページにたどり着いてキーウィ探しの参考にしてくれることを願っている。



******

帰国直前にこの記事をUPしていいものかどうか迷ったけれど
せっかくTIRIで書き溜めた記事、
新鮮なうちにUPしておきます。

では明日、気合入れて最後の文章書きますね。
それでは。
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by Mr-chirujirou | 2007-01-10 16:41 | NZ - 鳥の視点@NZ鳥図鑑

『スティーブンズアイランド・レン』 鳥の視点@NZ写真館 #6 ~Beyond the brink~

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(写真はrock wren)

名称:Stephen’s island wren
ステータス:絶滅
生息地:ステファン島 (Marlborough soundの最北部)

大陸から隔絶されているニュージーランドで独自の進化を遂げた、一種の小鳥の話。

ステファンズアイランド・レン。この鳥は、世界で唯一の、”perching birds”、燕雀目(木にとまるのに適した足を持つ鳥類の総称) ながら飛ぶことの出来なかった鳥類。

1894年、ステファン島の灯台守の飼う一匹の猫が、見たこともない一羽の小鳥をくわえて戻ってきたことで新種『ステファンズアイランド・レン』の存在が明らかになった。
(新種、という表現自体、人間本位の言葉ではあるが。)

そして同時に、この一匹の猫がまた、絶滅への引き金を引いた。
全17匹、地球上に存在する全てのステファンズアイランド・レンを、この猫が殺してしまったのである。

一匹の猫に発見され、そして絶滅させられた生物種がいることを、人間は知っておくべきだ。これも人間に確かな知識さえあれば、防げた悲劇である。

~Beyond the brink~
it was both discovered and wiped out by a lighthouse keeper’s cat in 1894.
(book『back from the brink』より抜粋)

************

人類がNZの地に足を踏み入れる以前、NZには245種の鳥類がいたらしい。
驚くべきは、この245種のうち174種、実に7割が固有種であったということだ。
なぜこれほど割合が高いのかはこのカテゴリの第一回目で説明したのでここでは省略するが、この固有種の多さは、実は“亜種”の多さとも言い換えることができる。
NZの鳥類は、驚くほどの数の亜種に分かれて存在している。
例えるならば、「方言」と同じようなものだ。住む場所が違えば、そこで話される言葉も少しずつづれてきて、ついにはその地方独特の“訛り”ができる。
同じように一種の鳥類でも、住む場所が異なるにつれ一種の中に地域性が生まれ、やがて本家からはズレて、独自の特徴を持つ“亜種”となる。
哺乳類が進化するずっとずっと昔から超大陸から離れて島となっていた、NZ。その辺境の土地で進化した鳥類独特の現象だ。
有名な絶滅種、飛べない鳥であるモアが、かつて11種類もの亜種に分かれてNZ中に分布していたのはそれを象徴しているようだ。

同じように、NZで独自の進化を遂げた(近縁種が世界のどこにもいない)、WREN(和名:イワサザイ科)も、6種類の亜種に分かれて生息していた。今回紹介したステファンズアイランド・レンもそのうちの一種だ。特定の島の名前が付いてはいるが、かつてはNZ全土に生息していたことが判明している。つまり、このステファンズ島という小さな島が、このレンにとって外敵のいない最後の聖地であったということだろう。そして、ついにこの島にも、飼い猫という皮肉な形で本来いないはずの外敵がもたらされたのだ。
現在6亜種のうち4種が絶滅したが、現在でもRock wrenとriflemanという種は辛うじて絶滅を免れ、人の手のあまり届かない山岳地帯に生息している。(手元の鳥図鑑の示すrock wrenの生息度数は、0~100の中で1。Riflemanでもわずか15しかない。)

何より面白いのは、これらのレンが、鳥類というより哺乳類、特にネズミに近い生態をしていることだ。これは「哺乳類」という頂点を欠いた生態系ピラミッドを持っていたNZならではの現象で、哺乳類の代わりに鳥類がピラミッドの頂点に立ち、進化の過程であたかも哺乳類のような振る舞いを始める鳥類が出てくるようになったことによる。
現在も生き残っているロック・レンは、ほとんど飛ぶことをせずもっぱら高山地帯の山岳部を歩き回って生活し、鳴声もほとんどネズミ同様の小さく甲高い声で「キーキー」と発し、さらには歩きやすいように足まで変化してしまっていると言う。ステファンズアイランドのレンに至っては全く飛べなかった。まさに、鳥類を飛び越え哺乳類に当たる生態的地位を獲得していたのである。
歴史に「もし」はないが、仮に人間がニュージーランドの地を発見することなく、この先も数千年の時が流れていたとすれば、いったいこの国にはどんな生物が進化することになったのだろうと、興味を覚えずにはいられない。

人間がニュージーランドの地に定住を始めてから、700年以上が経過している。その間に、約50種もの鳥類が絶滅したらしい。そのすべてにスポットライトを当てるわけにはいかないが、いくつか興味深い種を取り上げて、順次ここで紹介していこうと思っている。

参考図書「which NZ bird」「back from the brink」
参考URL「New Zealand birds and birding」http://nzbirds.com/
 
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by Mr-chirujirou | 2006-12-23 16:03 | NZ - 鳥の視点@NZ鳥図鑑

『Kea』 鳥の視点@NZ鳥図鑑 #5

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名称: Kea (キーア/ ケア)
和名: ミヤマオウム
ステータス:固有種(NZの、南島の、南西部の、山岳地帯にのみ生息)
生息地: 高山地帯。森林限界前後に住む
撮影場所:Arthur’s pass national park , Milford sound track
食べもの:フルーツ、種、葉などの植物から、昆虫類、はたまた生ゴミや死肉まで幅広い
詳しく:世界を見渡しても数種類かいない、山岳地帯に生息するオウム。近隣種に、“森のオウム”ことKakaがいる。知能がずば抜けて高く、とあるテレビ番組がイルカやサルなどの“知能派動物”と知能比べをさせたところ、なんとトップはキーアだったそうだ。つまり非公式ながら、キーアは世界一頭のいい動物とも呼べるわけだ。生息数約5000羽、減少の理由は次項に譲る。

鈍く鮮やかなオリーブ色の羽を全身にまとい、さらに翼部のウラにはオレンジの羽毛を持つ。荒涼とした山岳地帯にあって、キーアの存在は“高山の花”と言っていい。

ニュージーランド南島南西部の山岳地帯はいくつかの国立公園によって成り立ち、ミルフォードをはじめとする南部は世界遺産にまで登録されている、NZの中でもアルプス連なる指折りの美しい“聖域”だ。その聖域に、世界的に希少な山岳オウム、キーアは生息している。世界遺産であると同時に、この地域はトランピングのメッカでもある。南島で本格的なトランピングをしたことがある人の多くは、キーアが甲高い声を発しながらアルプスを飛び回っているのを見たことがあるに違いない。ちなみに、名前の由来は、マオリ人がこの鳥の鳴き叫び声「キィィァア~!」をそのまま名前にしたことによる。

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このキーア。何が有名かって、その美しい羽でも希少な山岳パロットだからというわけでもない。ずばり、“naughty boy”、つまり「悪戯大大大好きなオウム」として(悪名!?) 名高いのだ。山を楽しむトランパーやサイクリストからの被害報告は後をたたないらしい。自転車のハンドル部のスポンジを自慢のくちばしで引っ張り出し、寝袋をズタズタにし、自動車の窓枠のゴムを引きずり出す・・ちょっと穴を開けられるくらいなら可愛いもんだが、山登り用のトランピングシューズを持ち去られてしまっては敵わない。
事実ミルフォードトラックを歩いているとき、友人が室内用スリッパを外に置いていたら、キーアにあと一歩のところで持ち去られそうになったことがあった。

ミルフォード・トラック、一泊目のハット(山小屋)の管理人が夜の集会で言っていた説明が面白い。長時間のトランピングを終えてハットに辿り着いたトランパーらの靴は、当然ながら(!?)若干匂う。そんな靴を何十足も室内に置くわけにはいかない。絶対寝れない。だから大抵は皆、外に出して陰干をする。しかしこれら靴の大群が、悪戯大好きのキーアの眼にとまらない筈が無いのだ。内にしまっても地獄、外に出しても地獄。管理人はこのどうしようもないジレンマをこう説明してくれた。「一晩の間靴は外に出すことをお勧めしますが、そこから先はロシアン・ルーレットです。皆さん、自分の靴がキーアの被害に遭わないように祈っていてください」、と。靴が命のトランパーにとって、何と過酷なルーレットなのだろう。管理人は靴を紐で繋げて壁にかけておけば、重くて持ち去られないから大丈夫というが、こっちは気が気じゃない。

上のエピソードが示すのは、悪戯好きな性格もそうだが、キーアの驚くべき力強さだろう。シューズ一足くらいなら難なく持ち去れる足と、ゴム製品くらい雑作もなく千切れる強力なくちばしを持っているのだ。もちろん悪戯をするために強くなったわけじゃなく、これらを食物の乏しい山岳地帯で生き延びるために発達させたわけだ。

このキーア、今となってはアルプス地帯の名物として親しまれているものの、19世紀までは羊を食う害獣と汚名を着せられ、ファーマーに発見しだい撃ち殺されていた過去を持っている。19世紀の70年間で150,000羽以上が撃ち殺されたとの記録が残る。駆除のため補助金まで出ていたと言うから、羊の国NZにとっては死活問題であったのだろう。だが実際には、キーアが健康な羊に食って掛かることはほぼ無く、現在は1986年に出された法律で完全に保護されている。現在、生息数がたった5000羽程度しかないのは、かつてこの人間の無知から来る誤りがあったからだ。

個人的にのろけを言わせて貰えば、このキーアは外見こそ大きく、好奇心旺盛で人を恐れず近寄ってくるから少々怖い印象を持たれがちだが、よーーく見ると、ほんっとカワイイ。この愛嬌のある顔を前面にだし、俺の目の前で甲高くちょっと情けない声で「キィィァア~」と鳴かれた日には、すっかり惚れてしまうのも無理はないというものだ。なんてかわいいのだ。

キーアを見るにはアーサーズパス国立公園に滞在するのが一番確率が高いと思う。朝方、バッパーなどの宿がある村まで降りてくるため、森林限界以降まで登らずとも見ることができるはずだ。もちろんその他、南島南西部のトランピングコース上でもよく見かける。怖がらず、じっくり観察して見て欲しい。きっとキーアの魅力に気づくはずだ。

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(ほら、かわいいでしょう? 写真は全て、アーサーズパスのアバランチ・ピーク頂上にて。ちなみに最後の写真、UPした写真の大きさでは分からないけど、キーアの瞳の中に俺がいます。)
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by Mr-chirujirou | 2006-12-09 16:49 | NZ - 鳥の視点@NZ鳥図鑑

『ロビン』 鳥の視点@NZ鳥図鑑 #4

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名称: New Zealand Robin
和名: ニュージーランド・ロビン
ステータス:固有種(NZのみに生息)
生息地: NZ全土の成熟した森林地帯
撮影場所:Tiritiri Matangi Island, Ark in the park
食べもの: ミミズや幼虫などの小さな昆虫類と、地面に落ちた木の実など、多種多様
詳しく:ロビンと名は付いているが、イギリスの国鳥であるロビンとは完全に別種だ。ヨーロッパ地域の指す「ロビン」と、「NZロビン」は全く異なる。同じ名が付いてしまったのは、ヨーロッパからNZに来た初期入植者達が、母国のロビンと見た目の似ているところから名づけたから、らしい。まったく当の本人達からすれば、迷惑な話だ。
ニュージーランドには3種の亜種が生息し、「North Island NZ Robin」「South Island - 」「Chatham Island - 」に分かれる。中でも南島ダニーデンのはるか沖合にあるChatham Islandで独自に進化した個体群は、世界でもっとも個体数の少ない(つまり絶滅危惧種)鳥類の1つである。1979年に確認された個体数はなんと5羽だったという。現在は保護活動の甲斐あって、“絶滅”という崖っぷちから、200羽以上にまで回復している。
本島に生息する2種は黒っぽい灰色、Chatham Isのそれは真っ黒。そのため、Chatham Is Robinは別名Black Robinとも呼ばれる。

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ロビンは、森のお調子者だ。
森の中で近くを通ると必ず顔を出し、細長い足でスクッと立つその独特なスタイルで、
少しはなれた枝に停まってじっとこっちを見てくる。

じっと何かを待っているようだったら、足元の地面を足で少しかき回した後、一二歩下がってみて欲しい。彼らはきっと、目の前の地面に降りてきて、食べものをつつき始める。
こちらが一切動く様子を見せなければ、たとえ手の届きそうなくらい目の前であっても
餌をつつきにきてくれる。彼らが顔を出してきた理由は、縄張り意識もあるけれど、人間が歩いた後にできる僅かな地面の乱れを逃さず、そこで餌を探すためというわけだ。
彼らは好奇心旺盛な上、とっても賢いのだ。

また、地面に降りてきたロビンを注意深く観察していると、ときおり片足を震わせている姿を見ることができるだろう。その姿を例えるならば、ちょうど体育の授業中に立って整列させられている小学生たちが、前ならえの整列に飽き飽きして片足を斜めに出し、貧乏ゆすりをしている格好に非常によく似ている。
ロビンもまた背筋をぴんと張り、片足を若干斜め前に出して、貧乏ゆすりのように一定のリズムをとり始めるのだ。
もちろん暇すぎて貧乏ゆすりを始めているわけでは決して無い。彼らはなんと、地面を揺することで、驚いて飛び出してくる小さな昆虫を待っているのだ。
最初に見たとき、「なんて賢い!」と感動すらしてしまった。小さなロビンも、ちゃんと生きるための工夫を持っている。

そんなロビンは、たいていは人間の目線付近かそれ以下の低い空間で行動し、主に地面近くの木の枝に止まり、地面にいる小昆虫を捕らえて生活している。それゆえ、侵入者である哺乳類(ネズミ・イタチetc)には非常に脆く、今現在かなり数を減らしていることを知っておいて欲しい。彼らは賢いけれど、人間のもたらした突然の変化にはさすがにお手上げなのだ。
ニュージーランド本島では主に、南島はArthur’s pass, Eglinton Valley。北島ではTiritiri Matangi Island, Kapiti Island, Karori Wildlife sanctuary, ロトルア・タウポ湖周辺で見ることができる。お勧めは、俺自身もボランティアを何度もさせてもらったTiritiri Matangi Islandだ。ここはオークランドからほど近く、島に一泊すればかなりの確率で見ることができるだろう。また、オークランド市内から車で30分ほどの、西部にあるArk in the park (Waitakere range)でも、06年現在ロビンの回復活動を行っており、おそらく今後ロビン・スポットの一端に数えられるまでになるはずだ。

ロビンは縄張りを持つ性格ゆえ、人が近づくと特徴あるカン高い声でさえずりを始める。
ロビンを見つけに森へ入ったならば、最初は強く、そして徐々に弱くなるメロディーで「ピッピピピピ・・・」と、特徴ある囀りをきっと聞くことができるだろう。

賢く、愛らしいロビンを、ぜひ愛してやって欲しい。

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by Mr-chirujirou | 2006-10-12 19:09 | NZ - 鳥の視点@NZ鳥図鑑

『ファンテイル』 鳥の視点@NZ鳥図鑑 #3

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名称: Fantail
和名: オウギビタキ
生息地: NZ全国、きわめて一般的
撮影場所:Tiritiri Matangi Islandなど
食べもの: ハエ等の小さな昆虫類
詳しく:ユーラシア・アフリカ・オーストラリア・太平洋諸国に生息する、ヒタキ科オウギビタキ属の小鳥。名前の通り、そのfan(扇)のような尾が特徴的。NZには3種の亜種が確認されている(North Island, South Island, Chatham Island )。色は黒や茶が一般的だが、真っ白もまれに存在するらしい。

――One of New Zealand’s best-known and most-loved birds
(『Which New Zealand Bird?』より抜粋)
最も一般的で、これほど愛されている鳥類はこのファンテイルをおいてほかにないだろう。
鳥類にあまり関心がないNZ旅行者でも、この印象的な鳥を覚えている方は多いんじゃないだろうか。

英語名はfantail(扇状の尾)、和名は扇ビタキ。
そう、この鳥はなんと言っても大きな扇のような尾が印象的なのだ。
なんとからだと同じほどの大きさがあり、不釣合いともいえるほど大きい。
黒っぽいからだに白い扇が花開いた様子は、一目見ればまず忘れないだろう。

このファンテイルが「最もよく知られ」、「最も愛されている」理由。
その一つは、蝶のようにひらひらと舞うその飛び方にある。
俺自身、蝶や落ち葉と勘違いしたことが何度もある。
ゆらゆらと飛んでは急に向きを変え、何度もからだを翻すように飛び回ったのち、やっと近くの木の枝に止まる。しかし3秒と居座らず、またフワフワと飛び出す・・
手元の鳥図鑑には“restless bird”とあるが、まさにその通りだ。
その時々で、耳になじみやすい「ピッピッ」という鳴き声を発したり、自慢の扇を開いたり閉じたり。まったく見ていて飽きない。

そしてこのファンテイル、
その見る者を癒すような飛び方で、ヒトの後を追いかけてくる。
郊外の散歩やトランピング中などに出会うことが多いのだが、ヒトを見つけると、逃げるどころか向かってきて、ゆらゆら旋廻を始めるのだ。
そして、どこまでも気が済むまで追いかけてくる。
ファンテイルからすればヒトに驚いた虫たちがあわてて飛び出すのを待っているわけだけど、 ヒトから見れば自分の後を追いかけてくれる人懐っこい小鳥に他ならない。
まったくヒトを誘惑するのが上手い鳥なのだ。

当然といえば当然なのだが、(?)
単純な俺は、その“誘惑”にすっかり負けてしまった。
可愛くて可愛くて仕方がない。
この小鳥を一羽持ち帰ることが許されるならば、俺は他に何もお土産はいらない!とすら思えてしまう。(そんなことは出来てもしないが。)

絶滅危惧種が多く生息するTiri島で好きな鳥を尋ねられても「ファンテイル」と即答するし、手元の鳥図鑑に「手や肩の上にも乗る」と書いてあるから、出会うたびに手を差し出して俺の手に停まるのを待っている。

こいつは、かわいい。

タカヘがどこか畏敬の念も混じる可愛さならば、
ファンテイルはただただCUTE。手にとって言葉でもかけてやりたくなる、そんなかわいさがある。
Tiri島で6羽のファンテイルの乱舞歓迎を受けたときは、まさに夢心地だった。

余談だが、ファンテイルを愛してやまない俺は、9月に行くつもりのフィジーでも、貴重な時間を使ってこの小鳥を見に行こうと思っている。フィジーには、spotted fantail (要はまだら模様なのだろう)という亜種が生息しているらしく、俺はフィジーというリゾート地でダイビングでもアイランドトリップでもショッピングでもなく、一羽の小鳥を見に行こうと企んでいるのだ。・・よく考えたら普通じゃない。


最後に、まじめな話を一つ。
鳥図鑑#1で書いたとおり、この国には以前は存在しなかった哺乳類が繁殖してしまっている。それが原因で多くの鳥類が今、数を減らしている。
ファンテイルに限って言えば、数自体はおそらく減らしていないだろうし、近く絶滅するという恐れもまずないだろう。だが、主に地面にほど近いエリアで活動し営巣もするこの鳥は、かなりの確率で哺乳類に襲われているだろうと推測できる。事実、ファームステイをしているときに飼い猫に襲われ、食われているのを2度も見た。
この鳥が絶滅危惧種などという悲しいレッテルを貼られないのは、森だけでなくヒトが住むエリア――例えば牧草地や、時には民家の庭まで――でも、適応し生息することができるからだ。

そういう偶然にも持ち合わせていた“人間圏への適応力”という、その(ある種の)幸運でもって、今これほどこの種が一般的でいられるという事実を持った上で、この小鳥を、愛していただきたいと思う。


「夕暮れ時に出会ったファンテイル」
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by Mr-chirujirou | 2006-08-19 16:52 | NZ - 鳥の視点@NZ鳥図鑑

『タカヘ』 鳥の視点@NZ写真館 #2


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名称:takahe
和名:タカヘ
生息地:テ・アナウ西部・tiritiri matangi島・kapiti島etc
撮影場所:tiritiri matangi島
食べもの:雑草・やわらかいシダ類の根
詳しく:ニュージーランド固有種のクイナ科セイケイ属で、走鳥類、飛ぶことができない。
1900年ごろから1948年まで50年間絶滅したと思われていたが、1948年11月20日再発見、以後手厚く保護されている。現在250羽にまで回復。

俺をバードウォッチングの世界に引きずり込んだ張本人。
飛ぶことが出来ずひたすら歩き回る。たまに走る。追いかけると結構よく走る(笑)
年季の入った年よりは、あまり人を恐れない。調子に乗って手を出したらカプッとやられた。(tiri島にて)

美しい羽、ずんぐりむっくりな容姿だけでも人を魅了するに十分なのだが、
何よりかわいいのはその鳴き声。
その体格に似合わず、ちょっとかん高い、気の抜けた声を出す。
文字にするのは難しいが、「ンゥゥァ~・・」という感じか。
3回連続で聞けば腰が砕ける。

こんなにも愛らしいタカヘ、実は一度、絶滅したとまで言われた歴史がある。
このカテゴリの第一回を読んでいただければお分かりかと思うが、タカヘはNZの歴史を象徴する種と言ってもいい。NZにすんでいた飛べない鳥たちは、初期入植者たちの格好の食料となった。
この種が絶滅を辛うじて免れたのは、タカヘよりも大型の走鳥類たち( moa,adzebill,rails 等)の絶滅があったからだ。

今現在、全世界にたったの250羽が生息、しかもNZにのみ生息している。
俺が一週間ボランティアをしたtiri島にはそのうち18羽、つまりこの種の8%近くもの個体がひとつの島の上にいるということだ。

タカヘの歴史は、NZの歴史でもある。
この種の存在、ぜひ皆さんに知っていただきたい。

さて、最後に。愛らしいタカヘをもう一度。

題名:「お弁当@タカヘ」

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これ、食べてる途中の写真じゃなくて、食べ終わったあとを撮影したもの。
そんなに口のまわりにお弁当くっつけて、どこへいくんだい?
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by Mr-chirujirou | 2006-07-24 14:29 | NZ - 鳥の視点@NZ鳥図鑑

新カテゴリ「鳥の視点@ニュージーランド鳥図鑑」

早くtiri島で撮った愛らしい鳥たちの写真をここにUPしたいのだけど、
みなさんにより「愛らしさ」を感じてもらうために、少々悲しいNZの歴史を、
「鳥の視点」からお伝えしておかなければならないと思います。
カテゴリ「鳥の視点@NZ鳥図鑑」の第一回は、長くなると思うけど、ぜひ読んでおいてください。以下の知識を共有しないことには、今後ここで鳥の写真をみても、ただ「かわいい」としか感じてもらえない恐れがあります。
*NZの歴史を知らない人に向けての説明文という位置づけです。その辺、ご了承を。


さて、マオリ族と言うのをご存知でしょうか。
マオリとはNZの先住民族のことで、今でも先住民族マオリというのは、NZでは大切に扱われています。
鳥類たちにとって、このマオリの入植が、ファーストインパクトとなったと言えます。

もともと哺乳類というものが誕生するずっとずっと太古の昔から、NZの地は超大陸から離れて、すでに「島」として成立していました。そのおかげで哺乳類は存在せず(例外的にコウモリはいるが)、他の大陸で哺乳類が発達し始めても、NZの生態系のトップは鳥類のままでした。
言い換えれば、鳥類にとってこの島には天敵がいなかったということです。さらに言えば食料も争う相手が少ないため豊富にあり、まさにNZは鳥類の楽園でした。
そのような独特な生態系が維持された結果、飛ぶことをやめる鳥類も現れ始めます。考えれば当然のことです。敵もいない、餌も近くにたくさんある。飛ぶ必要がないんですね。
そのような楽園が、MOA(モア=絶滅したダチョウのような走鳥類。もっとも、大きさはダチョウの比ではないが。) のような、超大型で飛べない鳥を生み出したと言えます。

その楽園に、南太平洋からやってきたマオリ人が住み始めます。
これを原因として、全土を覆っていた森林の減少、食料としての捕獲による鳥類減少が起こりますが、幸い人口自体が小規模だったため、全ての鳥類に深刻なダメージを与えるには至りませんでした。

しかし、「大航海時代」がやってきます。
ヨーロッパ人たちが次々と入植し、やがてはマオリの人口を超えるまでに膨れ上がります。
マオリ人と決定的に違ったのは、NZにあった資源をお金に換えようと試みたことでしょう。つまりは、「貿易」のために、必要以上の乱獲・土地開発を始めます。
*人口増加と木材貿易のための、大規模な土地開発
*森林から牧草地への転用
*食料として、または希少価値のある美しい羽のための、鳥類乱獲(この土地には食料となる動物は鳥類ぐらいですから、すぐさま減少)

人間が鳥類に与えたインパクトは、これら直接的なものだけではありません。
鳥類減少の最大の原因ともいえるのは、
*「哺乳類の侵入」でしょう。
上で述べたとおり、飛ぶ必要の無かった(=外敵から逃げる必要の無かった)鳥類たちは、進化史的に上位に位置する哺乳類には脆弱で、それらの突然の侵入に対応できるはずもなく、
さらには、“飛べる鳥”たちの多くも地上で生活・巣作りをするよう進化した種が多かったために、卵や雛が格好の標的にされました。
今現在とってもポピュラーな動物、例えば野ウサギやヘッジホック、ポッサム・野ネズミ・鹿らは、NZの歴史を皮肉な形で代弁しているのです。
間違っても、「NZにはたくさんの動物がいるんだね、自然が豊かってほんとだな」なんてことは考えてはいけません。
また、
*輸入種との生存競合 も、現在まで続く大問題の一つです。
ヨーロッパ人は、狩りを楽しむため、祖国の生活を再現するため、農業の害虫駆除等、あらゆる理由で動植物を“輸入”しました。その結果、固有種と、それに似たような種との生存競争が起こり、じわじわと固有の鳥たちは減少を余儀なくされました。
そのほか、ヨーロッパ人とマオリ人の土地競合による「マオリ戦争」での土地の荒廃、金の発見による人口激増なども、鳥類にとって十分なインパクトとなったようです。

大型で飛べないMOAは格好の食料となり絶滅。それを筆頭に現在までに約60種もの動植物が絶滅したとされています。

そして、現在。

環境保護の意識が発達し、希少種となってしまった多くの鳥類は法律で保護され、
またネズミ・イタチ・ポッサムなどの主なペスト(害獣)の駆除作業が盛んに行われ、
必要以上に牧草地に転用された土地の“再転用”(=森林化)が進められた結果、
絶滅寸前だった鳥類たちも、その数は上昇を始めています。
現在、入国検査で靴やテントの泥などに非常にうるさいのも、この背景があるからです。
これ以上NZの自然を乱すわけにはいかないからです。

しかし、例えばカカポ(大型で飛べないオウム)が一時期残り56羽だったをはじめ、サドルバック(オレンジ・黒の美しいムクドリ)の残り150羽、コカコ(青がかった羽を持つムクドリの一種)の残り400ペア、
タカへ(飛べないクイナ科)に至っては一度絶滅したと思われた後の再発見など、あまりにもギリギリすぎるところでの回復が目立ちます。

鳥類保護の活動が盛んになった現在と言えども、全土に繁殖してしまったネズミを根絶することはできません。ポッサムも、イタチも然りです。
そのため、比較的これらの根絶がなされやすい沖合の島々が、鳥類の「最後の楽園」として、希少種(主に飛べない鳥たち)の保護活動の拠点となっているのです。

みなさん、tiritiri matangi島がオープン・サンクチュアリになったことの背景が、歴史を通して一本に繋がったのではないでしょうか。

これらの「鳥の視点から見たNZの歴史」、という“視点”を共有した上で、
今後の鳥図鑑を楽しんでいただければと思います。

長くなりました、読んでいただいてありがとう。
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by Mr-chirujirou | 2006-07-21 09:34 | NZ - 鳥の視点@NZ鳥図鑑