MANUKA

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山小屋ゆうびん⑤〜シーズンがおわる〜

山小屋にきて、早いもんでおおよそ3か月が経っている。

全くお客が来ない(来れない)6月から始まって、お花畑が一面に広がる7-8月のシーズンピークも超えて、先日ついに登山者を運ぶバスの便数が大幅に減って、登山シーズンに終わりを告げた。
あとは束の間の紅葉を経て、小屋閉めまで一直線だ。

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山小屋にくるようなバイトの面子はやはり面白く、一人一人がそれぞれやりたいことを抱えている。

そんな人たちが楽しそうに語る、自分のこれからの“やりたいこと”を聞くにつけ、俺には何時間でも語れる“やりたいこと=夢”は本当にあるのか、と自問自答している。

チャリでの地球放浪という手段を経て、自分が身に付けたいと思っていることや就きたい仕事というのは、本当に「夢」でありうるのか。もしかしてただの「理想」とはき違えているんじゃないのか。
..いまの自分に、本当の意味で生涯かけて夢を突き詰めてゆく「覚悟」はあるのだろうか。

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そんな自問が生まれてしまうあたり、少し、自信がない。答えは今出るものではないかもしれないとも思う。恐らく、旅の序盤は、その「覚悟」をモノにする期間になるだろう。

それでも、進んで行く。まずは今できることをしっかり見極めて、残り少ない山小屋バイト生活をしっかりと送ることだ。目の前のことも満足にできないで、その先は語れない。
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いくつか新たに勉強用の本が必要なのと、ビザ申請や航空券予約もしなきゃなので、来週一端下山しようかと思ってます。
本当に久々の下界。でもリラックスなんかしていられないな。今やるべきことを、やっていこう。
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by Mr-chirujirou | 2010-08-26 13:37 | 山小屋アルバイト

山小屋ゆうびん④〜旅の感覚〜

お久し振りです。相変わらず元気でやってます。
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先日の台風は南アルプスに大雨をもたらしてくれた。

実はこの小屋周辺には沢がなくて、したがって「空からの恵み」がここで使う水のすべて。だから小屋の敷地にはところ狭しとドラム缶が並んでいるのだけど、アルプスに立ち寄った台風は、そのドラム缶をいっぱいにしてくれた。
翌日、台風一過の晴れ間の下、ドラム缶の水で洗濯ものをする。澄んだ水は冷たく、天水の有り難みを肌に感じるようだった。
当たり前のことなんだけれど、そんな小さな感謝の気持ちをここでは何度も感じている。今までの街暮らしで忘れていたある種の感覚が、小さなきっかけを集めて蘇りつつある。
感覚といえば、
一度そのドラム缶の天水がなくなりかけるほどの好天続きで、売り物の水(市販のペットボトル入りのもの)やジュースが売り切れてしまったことがあった。
こうなると、もう歩荷(ボッカ=人力での荷揚げ)しかない。男のバイトが各々、麓の店から小屋までの行程をボッカした。自分は35kgの水を2時間背負った。このボッカは、、今思い返しても「ありえない」。ボッカできるくらいの体力はあるさ、と思っていたが完全にナメていた。膝がつって動けなくなり、半ば這うように山道を登った。
背中でチャプつく水をうらめしく..ではなくその貴重さを感じずにはいられなかった。そして、この2時間がなにか自分の体の中に眠っていた「感覚」をノックしてくれたように思う。
なんといえばいいか、「自分の力でなんとかしてやる、ゴールまで辿り着いてやる」というモチベーションというか、旅人として持つべき感覚、とでも言えるか。そんな感覚が容易に表に出せるようになってきた。

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..12月頭より、まずはオーストラリア大陸をチャリで一周する予定なんだけど、まだ自分の中にその準備ができてない、と最近まで感じていた。でも、何だか、急激にその心構えのようなものができてきた。自分の中に変化を感じている。
チャリにまたがるその前に、まずこの山小屋バイトを通じて、もっと自身の「感覚」を敏感にしていきたいと思っている。

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...12月上旬のある日、愛知の実家を出発し、成田空港に向かってペダルをこぎはじめるその瞬間。成田空港で飛行機を待ってイスに座っている瞬間を、なんだか最近妙にイメージしている。(ばかだなぁ-とは思うんだけど。)チャリ旅まで、あと4か月だ。
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by Mr-chirujirou | 2010-08-15 19:09 | 山小屋アルバイト

山小屋ゆうびん③〜ミヤマクワガタ咲いてます!?〜

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今季一番の客数だった土日を終えて、少し静かな山小屋暮らしが戻ってきた。
こんばんは。ちるじろうは元気でやってます。
..静かといっても、いまの時期はハイシーズン。平日でも客は100オーバー、今も隣りの宿泊棟から笑い声や拍手が聞こえてる。楽しそうで何よりだ。

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さて、実は自分がいるヤマは南アルプスでもとりわけ高山植物が見られることで有名で、小屋入りした6月の下旬頃から毎日のように目まぐるしく移り変わる花をみてきた。

単純な性格ゆえそんな高山に息づく植物たちが面白くなってしまい、今では毎日図鑑(会いに登ってきてくれた親しい人にいただいた!サンクス!)と睨めっこの毎日だ。

山小屋周辺には、世界でもここにしか咲かない花や希少な花がいくつもある。
例えばタカネマンテマやキタダケソウがその代表格で、この高さ10cm程度の草花を観るためだけに登ってくるひともいるほど。
(開花の時期はそんな人で溢れる!)

また面白いことに、平地でいくらでも生えてるタンポポやスイバ、オオバコなんかも、高山に咲くやつはみんな「ミヤマ(深山)〜」とか「タカネ(高嶺)〜」なんて大そうな名前を冠している。
(住む場所が違うだけで雑草になるのか希少植物と呼ばれるのかがわかれているというのも、なんだか妙な話だなとも思う。)

ちるじろうが識別できるようになったのは50数種(さっき数えてみた)。1種類も分からなかった昨年と比べればすごい違いだ。

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今咲いているので面白いのは「ミヤマクワガタ」。ムシじゃないですよ、名前が紛らわしいけど、オオイヌノフグリ似の希少種。
撮影もやってはいるけれど..あ- マクロレンズ買ってこればよかったなぁ..。

写真は世界でもここにしかない、キタダケキンポウゲ。小屋のすぐそばに群生してます。
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by Mr-chirujirou | 2010-08-04 15:24 | 山小屋アルバイト