ゴールのアーチをくぐって、思わずクソッと唸ってしまった。
すがすがしいはずの市民マラソン大会でのゴール
そこで歯がゆく悔しい思いをしたのは、思えば初めてかもしれない。
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久しぶりに10kmの部にエントリーしていた。
この春フルマラソンにチャレンジするため、現在夜な夜な走り回る生活が続いている。
フルマラソンを完走できるよう鍛えている状態で、10kmマラソンを走ったらどこまでいけるのか―。
それが今回のテーマだった。
フルをやれる体なら、おそらく地方大会の10kmなら入賞だってできる。
マラソンを始めたころは想像すらしなかった、「30分台」もきっとできる。
これらは決して高い目標だとは思わなかった。
号砲が鳴って、参加者1000名が一斉に走り出す。
何度味わっても、この瞬間は気持が昂る。
入賞を狙って、列の前方からスタートした。すでに前には200名もいない。
あとは誰にも抜かれることなく、少しずつ前方のランナーを超えていけばいい――
レース内容も大体は予定通りだったと思う。
しかし、1kmごとのラップがほんの数秒ずつ遅れ、
結局最後にはその数秒の積み重ねに泣いた。
終盤抜こうと考えていた先頭グループのランナーも
視界に捕えながらもついぞ追いつくことができなかった。
何のことはない、先頭を走るような連中も、鍛えられたランナーだったのだ。
結果は、
タイム:40分16秒
総合順位:約1000名中63位。
タイムも順位も、目標に及ばなかった。
ゴールした時は叫びたいくらい悔しかったけれど、いい教訓だ。
中途半端な努力では、悔しい想いをするだけなのだ。
10kmの40分切りは、いつかの"楽しみ"にとっておこう。
そしておそらく、今の体ではフルマラソンは走りきることはできないと
この結果は教えてくれているのだろう。
「フルマラソンを走れる――」
これは今後自分の体力を表現する際、大事な"資格"にしたいと思っている。
本気で、鍛えなおさなければ。