11月――
思えば寒さとの戦いだった。
気温計はマイナス11度を指し、稜線上の猛烈な風をあびると体感気温は相当なものだった。
本日の最高気温マイナス7度です―なんていうと笑えないが、
意外とそこにいれば、体が慣れてなんとでも無くなってしまうから不思議だ。
猛吹雪が止んだ翌朝ほど、美しいものはない。
キンと冷えた空気の中で夢中でシャッターを押した。
定期的に室内の暖炉にくっつきくっつきの撮影は、なんとも面白かったな。
①新雪の北岳
②氷をまとう高山植物
③朝日を浴びる富士
④テントと富士
⑤エビのシッポが食べたい放題
・・・猛吹雪が去った翌朝、寝泊りしている宿泊棟の側面に、びっしりと
エビのシッポがついていた。その長さ、最長では20cmくらい!
そうそうお目にかかれるものではない。
⑥エビのシッポ
・・・定規替わりに手を並べてみる。
稜線上の高山植物やハイマツは、こんなところで生きているのか。
改めて、物言わぬ彼らに敬意を抱く。