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MANUKA

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ハチを守れ!

*以下、広島県「ハチの干潟」に対する個人的な注目を記事化します。
興味の沸きそうにない方は読み飛ばして結構です。



◆一つの連鎖
以前「藤前干潟」の勉強会に参加したとき、偶然ながら藤前干潟を守る会代表の方と喋る機会があった。とても暖かく、干潟に対する愛着がにじみ出るような話し方をされる方である。話をしながら、このような方に愛された藤前干潟の幸運を思っていたものだ。

会話の中で俺が環境保護活動に興味を持っていることを知ると、その方は、「今、広島にある「ハチの干潟」という干潟に開発の計画が持ち挙がっている。」と話し始め、彼自身も今現在その保護活動に関わっていることを教えてくれた。
そして最後に「興味があったら調べてみてよ。」と、添えるように言った。

藤前は何とか守られた。しかし今、新たに開発の手がかかりそうな干潟があるのである。
せっかく生まれたこの連鎖、一つ調べてみようと思ったのが、この記事の出発点である。

◆ハチの干潟とは
恥ずかしながら干潟についての知識には暗い。だからこそ今、こうしてまずは知ろうと努力をしているわけだ。まずは、以下にHP等使って調べた知識を整理してみる。

広島県沖、つまり瀬戸内海の一角に、ハチの干潟と呼ばれる貴重な干潟が存在する。人工物だらけの名古屋港にぽつんと浮かぶ藤前のように、このハチの干潟も、広島の海岸に残された数少ない“聖域”として知られているようだ。
広大な藻場を有し、必然的に魚類や無脊椎動物の宝庫となっている。そこには県の絶滅危惧種に指定されているカニが県内最大級の規模で生息し、同じく準絶滅危惧種の野鳥ミサゴも飛来する。

しかし今、この手付かずの自然に「藻場造成」という名の事業が持ち上がっている。

◆藻場造成工事とは
藻場を人工的に増設することで、この海域での漁獲量を増やそうという試みだ。具体的には、よそから持ってきた浚渫土によって水深の深い地域を埋め立て底上げをし、海草が育つ海域を増やそうというもの。しかしここには、「すでに藻場のある海域に人工藻場を造成する」という大きな矛盾が見える。

もともとある藻場を埋め立てて、その上に技術の確立していない人工藻場の造成を行うというのだ。さらには浚渫土の予定産地には造船所や工場があり、科学物質の拡散も十分に考えられる。事業側は環境に配慮するから大丈夫、というが、この言葉ほど信用できない言葉もない。事実、10年ほど前の長崎県諫早湾の締め切り後、問題ないとされていた環境影響が頻発し、海苔の大凶作が連発したことが記憶に新しい。特に今回の浚渫土はヘドロも含むといわれる。ヘドロの微粒子拡散を防ぐなど、到底不可能な話である。

こう情報を揃えてみると、出てくる結論はもちろん否。環境影響必至の事業を、認めることは出来ない。

余談になるが、「藤前干潟を守る会」代表の方は、こんなこともおっしゃっていた。
日本の諫早湾締め切りの悪例をまねて、韓国が近年、広大な干潟を有する湾を区切り干潟を死滅させたというのである。おそらくハチの干潟の例も、もし事業を許してしまえば後世の人間が悪用したがる格好の悪例になることが十分に考えられる。

署名に協力を!
この干潟を守る唯一の方法は、署名だ。
今現在、「ハチの干潟を守る会」と協賛する団体が広島県にて署名活動を行っている。
しかし愛知県からも十分に参加可能。
署名代筆が認められているようで「ハチの干潟を守る会」代表岡田さん宛てに、自分の氏名と住所を書いてメールを送ることで参加ができる。
我々市民が一歩を動かなければ、何も変わらない。
たった一通のEメール、たった5分でいい。興味を持った人は、ぜひ署名に協力を!
4月21日まで受け付けているそうだ。
(下記HPリンクから署名受付ページへいけます)

◆賛成派
ただ、反対派ばかりの意見を見ていても本質は見えない。
賛成派としては、低迷を続ける漁獲量をなんとか増やしたいという切実な思いがあるらしい。
今現在も藻場があるといえばあるが、非常に狭い。稚魚のゆりかごである藻場を増やすことが、早急に必要なのだろう。
事前調査のによれば周辺環境への影響も小さいと出た。
人工藻場でも、漁獲量が増える可能性があるのならやってみたい、というわけだ。


ただ・・それでも俺は個人的に、この工事は反対だ。
自然の仕組みは、そんな簡単なものじゃないでしょう?
短期的な成果を望むような工事は後世にはハジと写る。
とは言っても、代案出さずにほえてるだけでは、虫が良すぎるのも分かってるつもりだ・。

参考HP
ハチの干潟調査隊2007(署名受付)
身近な楽園 ~ハチの干潟 (+美しき海藻たち)
ニュース:竹原発)波紋広げる藻場造成計画
by Mr-chirujirou | 2007-04-14 21:09 | 大学時代を楽しもう